一般診療
当クリニックでは、一般診療を保険対応で行っています。
たとえば歯周病についてご説明いたします。
歯肉炎・歯周炎(俗にいう歯槽膿漏)など歯を支えている組織全体の病気を総称して歯周病といいます。
◆歯周病の進行
① まず最初に歯肉炎からはじまります。歯と歯肉(歯ぐき)の間には小さなすき間があります。そこにばい菌が侵入して歯肉が炎症を起こすことを歯肉炎といいます。歯肉炎は歯肉全体が一気に炎症を起こすわけではなく、徐々に広がっていきます。しかし自分見てもほとんど気づきません。
② 歯肉炎を放っておくとばい菌は、歯ぐきの内部に侵入していきます。そして歯を支えている歯槽骨を溶かし始めます。ここまで進行すると歯槽から膿がでてきて口臭が絶えなくなります。これが歯周炎です。
③ 歯槽骨が溶かされると歯がぐらぐらと安定せず、最後には歯が抜け落ちます。
◆歯周病の原因と予防
歯周病には様々な原因があります。歯垢や歯石が歯に付着している(ポケットを形成)ことや、何かほかの病気を患っている場合もあります。歯周病を防ぐには口の中を常に清潔に保つことです。しかし、完璧に清潔を保つのは非常に難しいので定期的に検診を受けることをおすすめします。
ここで、日ごろのメンテナンスやスケーリング(歯石おとし)が重要になってくるのですね。
【8020のすすめ】
最近の統計では親知らずを除いた上下28本の歯のうち、50代で20本、70代で10本、80代で4本の歯しか残っていないという結果が出ています。
歯は健康を維持するためにはとても重要なはたらきをしているので、歯がなくなれば当然、休も弱くなっていきます。
そこで厚生省では80歳まで20本の歯を残しましょうという「8020運動」をすすめています。
◆歯を維持することの効果
歯がしっかりと残っていれば、たべものを良くかむことができます。良くかむことで次のような効果があります。
① 唾液の分泌を高め、たべものの消化吸収を助けます。これにより胃腸に負担をかけなくなります。
② 唾液成分の中には発ガン物質の発ガン性を抑えるはたらきがあるため、ガン予防にもなります。
③ 頭のはたらきを良くするため、ボケ防止になります。
ほかにもいろいろな良い効果をもたらしてくれます。
「8020」でいう歯は、健康な自分の歯でなければ絶対いけないというわけではありません。詰め物や精度のよい入れ歯などで処置してあればよいのです。きちんとものが良くかめるというのが重要です。むし歯や歯周病を放っておいたり、不完全な詰め物や入れ歯といったもの、また年だからしょうがないとあきらめるのが一番いけないことです。